離婚後の人生がストレスとタバコで大荒れした男性の話

離婚って、こんなにも心にくるものなのか──。

正直、私は甘く見てました。

「もうダメだ」なんて言わないって思ってたし、「男なんだから」ってどこかで強がってました。

でも、現実は想像以上で。
気づけば、ストレスでタバコの本数は2倍、3倍。

頭がボーっとするから、毎日エナジードリンクを欠かせない。
夜は眠れず、朝は体が重い。
手足が震えるし、めまいがする。

趣味だったスポーツ観戦もどうでもよくなって、人と会っても心から笑えない。

今だから分かることですが、あの頃の私は完全に壊れてました。

もし今、あなたが同じように
「何も手につかない」
「この先が見えない」
と感じているなら、
ここに書いたことは、きっとどこかで引っかかるはずです。

これは、離婚後に人生が一度大荒れしたひとりの男のリアルな話。

でも、そこからどうやって少しずつ立ち直っていったのか。

どん底から、もう一度地に足をつけて歩き出すまでの「途中経過」を、包み隠さず書きました。

少しでも、自分と向き合うきっかけになれば嬉しいです。

目次

離婚後、人生が一度ぶっ壊れた感覚

離婚って、ただ「配偶者と別れる」ってことだけじゃないんですよね。

私は元妻との別れダメージは無かったけど、最愛の娘と思うように会えないことが耐えられなかった。

人によっては、元妻に対する想いを抱えて辛い人もいると思います。

共通して根深いのは、自分の中で「何か大事なものがポッキリ折れた」ような感覚。

私の場合、人生が一回まるごと止まったというか、ぶっ壊れたっていうのが正直なところでした。

もちろん、仕事は頑張っていたし、それなりに周りとも雑談する努力をしました。

でも、心は空っぽ。
思考も明らかに遅いし、マイナス思考。

そんな毎日の繰り返しが、いつの間にか当たり前になってたんです。
習慣の力って怖いですよね……

ここでは、そんな「ぶっ壊れた感覚」の中で何が起きてたのかを、もう少し深掘りして話していきます。

喪失感で何も感じなくなった日々

「今日も終わったか…」
そう思っても、やることがない。会う人もいない。

いや、正確にはやるべきことは山ほどあるのに、気持ちが、身体が、ついていかない。

ソファに座ってテレビをつけて、大好きなアニメを観るんだけど、あんなに楽しかったはずの時間が、全然楽しくない。

気付けば、意味もなくネットを眺めて、意味もなく時間が過ぎていく。

立ち直る前の私は、まさにそんな状態でした。

ただただ「無」になる感覚。
これって、怒りや悲しみが湧いてくるときよりも、重症です。

心を守るために、すべての感情にフタをしていたんだと思います。

「何も感じない」って、実はかなり危ない状態なんですよね。

身体的な異常にも、薬やサプリでなんとかしようとするし、寝れば治ると思っても、眠れない。
だからまた薬を追加投与する。
完全な悪循環……

でも、壊れているときは悪循環にすら気づかない。

だから余計に長引くんです。

キーポイント
喪失感を感じることすらできないほど、心が疲れ切っていませんか?
「何も感じない自分」であることに気づくことも、復活への第一歩です。

年末年始で仕事もない3日間。気が付いたら3日目の夜になっていたことが……
腹は減るけど食べるのも面倒だし、出かけるのも面倒。
ただ、無駄に時間を浪費していたことがあります。

子どもに会えない辛さと、仕事のクオリティも落ちた話

私にとって一番キツかったのは、やっぱり子どもに会えない時間でした。

いや、私の場合は辛さを感じる原因はそこしかなかったです。

ベッドを見ると聞こえてくるんですよね。
娘の「パパ寝んねしよ~」っていう声が。

離婚前、当たり前だと思っていた日々は、後追いされることにイライラすることもあったはずなのに。

娘の声が聞きたくて、顔が見たくて、眠れない。

スマホの待ち受けは娘と撮った写真のままだったけど、それを見るだけで泣けてくるので、仕事中は無機質なものに設定したりしていました。

そして、喪失感は仕事にも影響しました。

「俺って、仲間の足引っ張ってるだけじゃね?」って、ふとした瞬間に思ってしまう。
何度も何度も。

だから無駄に謝っていたし、信じてくれていることに罪悪感も常に感じていたし、自分が大嫌いでした。

集中力は切れるし、判断ミスも増える。
それでも優しく温かく接してくれる仲間に、心の底から申し訳なさが湧き出てくる。

自分で自分が嫌になって、また落ち込む。
悪循環から、抜け出せなかった。

キーポイント
子どもに(人によっては元妻に)会えない寂しさは、思った以上に心にダメージを与えます。
その影響は、仕事や生活全体に波及していき、人生そのものを飲み込むリスクがある。

「子どもに会えない寂しさ」が、思った以上に心にダメージを与える。そしてその影響は、仕事や生活全体に波及していく。

仕事で必要な資料を作っている最中に、ふと「娘は今ごろ何しているかな…」と考えてしまって、最悪なクオリティの資料が完成……
過去の資料と比較して、そのあまりの酷さに気付いたこともあります。

ストレスでタバコ地獄にハマった話

離婚後の毎日って、なにより「ストレス」との戦いなんですよね。

誰にも相談できない。
いや、相談したくもない。
気晴らしも効かない。

自分の内側で煮詰まって、気づけば何か依存していくんですよ。

私にとってそのひとつが、タバコでした。

もともと吸ってた時期もあるけど、離婚してからは完全に依存状態。

朝、起きた瞬間に電子タバコ。
仕事の合間も、車での移動中も、帰宅してからも、無限ループ。
少し長い空き時間があれば紙タバコ。

何もしていない時間が不安になる。

まさに依存状態だったと思います。

でもそれが、じわじわと自分を壊していくってことに、当時は気づけなかったんです。

1日2箱、健康を害しながらお金を浪費してた

「もう1本だけ」って言い訳しながら、仕事が休みの日は1日で2箱吸ってた日もありました。

あれこれ考えて不安になったタイミング、子どもを思い出して切なくなった瞬間、楽しそうなSNS投稿を見たとき——

電子タバコや紙タバコに逃げてました。

でも、こんなことを繰り返しても結局は現実から逃げてるだけなんですよね。

タバコを吸ったからって、問題は消えてくれないし、心が軽くなるわけでもない。
むしろあとからくるのは、自己嫌悪と体のダルさだけでした。

それでもやめられない。

だからこそ「これはマズいぞ」と思った瞬間が、自分の中で一つのターニングポイントになったんです。

幸運だったのは、私の仲間も禁煙を勧めてくれたこと。

振り返ると、このキッカケがなかったらもっと健康を害していたと思います。

キーポイント
ストレス発散になっているつもりが、実は依存症であり、自分を破壊している行為であることに気付くことが超大切。

電子タバコを家に忘れて、紙タバコはあるけどライターがないことでイライラが止まらなくなった日。
何も悪くないコンビニの店員さんにも、普段より雑な接し方になり、「これはいかん」と本気で怖くなりました。

タバコだけじゃない、無限エナジードリンク地獄…

タバコと並行して、私が過度に依存してたのがエナジードリンク。

実際、これが一番ヤバかった。
体調面は勿論、離脱症状が、地獄……

最初は「頭がスカッとする」くらいのつもりで飲んでいましたが、気づけば毎日3本が当たり前になってました。

朝はモンスター、昼にレッドブル、夕方にまたモンスター。
末期症状の頃は、夜も不安になるので追加投与していました。

まるで、ドーピングしないと動けない体になってたんです。

エナドリって、飲んだ直後は確かにテンションが上がるし、目も冴えます。

でもあれ、完全に一時的なんですよね。
その反動で慢性的な怠さを感じるし、朝の目覚めも最悪。

悪循環にどっぷりハマってました。

そして何より怖いのは、「ないと動けなくなっていた」という現実。

心も体も限界なうえに、依存症って本当にヤバいことです。

キーポイント
エナジードリンクは「無理してることをごまかす薬」です。
時々飲むくらいならいいけど、依存症になるのはマジで危険!

手足の震え、寒気、離脱症状に伴うズキズキとした頭痛。
仕事仲間でもあり、尊敬する社長に「今すぐやめろ」と注意してもらったことが転機でした。
激しい頭痛や全身倦怠感、無気力など、断つ期間は相当苦しみましたが、男同士の約束を果たせて本当に良かったと思っています。

依存症を克服してわかった、体と心のつながり

タバコ、エナジードリンク——自分でも「依存してるかも」とうすうす感じてはいたけど、実際にそれをやめてみるまでは本当の意味で気づけませんでした。

禁煙して、エナドリを控えてから、まず変わったのは生きてる実感を強く感じるようになったこと

朝のだるさ、荒れる呼吸、手足の震え、睡眠の質、食欲のなさ。

どれも無くなり、人間らしくちゃんと生きられるようになって、それと同時に気づいたんです。

「ああ、俺、ずっと無理してたんだな」って。

体が軽くなると、自然と心にも余裕が出てきます。
仕事も人間関係もポジティブになります。

ちょっとしたことでイラつかなくなるし、落ち込んだときも「自分でコントロールできることに集中」って流せるようになる。

逆に、体がしんどいと、理由も分からず心もすぐに沈む。

心の不調って、実はかなりの部分が、体のSOSを無視し続けた結果なんじゃないかと思います。

キーポイント
依存症から抜け出すと、思考と感情に「余白」ができる。その余白が、再スタートの準備になる!

久々のお誘いで飲みの場に行ったとき。
お酒も料理も、ビックリするくらい美味くて「ああ、生きてるってこういうことか」って思えました。
人付き合いを極力避けていたけど、「また行きたいな、人と関わりたいな」って自然に思えた自分に驚きです。

再出発に必要だったのは、でっかい変化じゃなくてちょっとした意識

依存から抜け出して、少しだけ心と体に余裕が出てきた頃。

私はようやく「さて、これからどうする?」って、自分に問いかけられるようになりました。

でもね、最初から大きな目標なんて持てなかった。

「新しい事業をスタートする」とか、「親権についてもう一度話し合う」とか、そこまでは無理でした。

だからやったのは、本当にちっちゃいこと。
意識をちょっと変えてみるってだけ。

でもそれが、再出発のきっかけになったんです。

「このまま終わりたくない」それが最初の一歩

ある晩、ベッドに横たわってアニメを見ながらふと思ったんです。

「このまま、人生が終わっていくのって、なんか…もったいなくないか?」って。

その頃から、再出発の兆しが見えてきたと思います。

具体的な答えはまだ出てなかったけど、「このままはダメだ」って気持ちだけが、やけにハッキリしてました。

で、やったことはシンプルです。

手帳を新しくして、「その日絶対にやり切る」ってことを、毎日書き出してみた。

そして、小さなアクションプランだけど、自分との約束だけは絶対に守り抜いた。

ヘロヘロになるまで、娘と一緒に公園で遊ぶ!
これから先やりたいと思う事業を、書いてみる!
娘に向けて毎日手紙を書く!
新規営業を数件だけ頑張ってみる!

誰でもできそうなことだけど、決めたことはやり切った。

でも、行動するだけでも、久々にちょっとワクワクしました。

「今の自分」をちゃんと受け止めたら、焦らなくなった

離婚して、崩れて、依存して、立て直して。
全部ひっくるめて、今の自分。

前はそれを直視するのが怖くて、逃げてばかりだったと思います。

けど、「それでもまだ生きてるし、なんとかやってるかな」って思えたとき、不思議と焦りが消えたんです。

別に完璧じゃなくてもいい。
娘にも定期的には会える。
自分でコントロールできることに集中しよう。
毎日ちょっとだけ前に進めたら、それで十分。

そう思えるようになってから、自然と生活にもリズムが戻ってきました。

キーポイント
「今の自分」を受け入れることが、未来を作り直す土台になります。

毎日毎日、「今日も決めたことはやりきった!」と振り返って一日を終えるのが習慣になりました。
それだけで、なんか安心して眠れるようになるんですよね。

娘が「パパの日を増やす」と言ってくれた日

自分の生活を少しずつ整えていくうちに、とても嬉しい変化がありました。

ある日、元妻から、意外な連絡が届いたんです。

「パパの日をもっと増やしたがっているけど、どうする?」

……もう、それだけで、全部報われた気がしました。

月に1~2回の面会という人よりは、最初から会える日は多かった方だと思います。

毎週末、娘と過ごす時間は、全身全霊を込めて愛情を注ぎまくってきた。

そして娘に会えない日々は、自分でコントロールできることに全力で集中して、娘に誇れるパパであろうと努力を続けていました。

自分は間違ってなかった。
少しずつでも進んできてよかった。

娘が「パパの日を増やしたい」と言ってくれたのは、たぶん私の生き方が変わってきたのを、ちゃんと感じ取ってくれたからだと思います。

完璧とは程遠い父親です。
片付けもできないし、料理も下手。
頭も良くないし、朝も弱いし。

でも、「この子に誇れるくらいの愛情と行動を積み上げる」ことだけは絶対緩めないって、あらためて思いました。

死ぬこと以外かすり傷、っていう本がありました。
私としては「娘のためなら死ぬことさえかすり傷」です。
それくらい愛しています。これからもずっと。
娘が悲しんでくれるから、絶対にまだまだ生きるんですけど、それくらいの気持ちってことです。

まとめ

離婚後、人生が一度ぶっ壊れました。

タバコとエナジードリンクでごまかして、自分の感情にもフタをして。

娘に会いたいのになかなか会えない寂しさを抱えたまま、ただ毎日をこなすだけの生活。

でも、そんな中でも「このままじゃ終われない」って思えたことは大きな進歩でした。

最初にやったのは、小さなことを決めて、やりきるだけの本当に些細なこと。

それでも、少しずつ自分を取り戻していく感覚が、確かにありました。

何より、決めたことをやり切ることが習慣になり、人生の主導権を取り戻したような感覚を味わえました。

そしてある日、娘が「パパの日を増やしたい」って言ってくれた。
あの瞬間から、止まっていた時間が、また少しずつ動き出したはず。

人生は、いきなり全部うまくはいかない。
一度は壊れた。

それでも、ちゃんと変わる。
ゆっくりでも、ちゃんと前に進める。

その歩みはこれからも続くし、私たちに共通して言える確かなことです。

あなたは今、どんな状態ですか?
もしかしたら、タバコやエナドリ、あるいは酒やゲームでごまかしながら、毎日をなんとかやり過ごしてるかもしれない。
でも、その中にほんのちょっとでも「変わりたい」って思いがあるなら——
今日から、できることを1つだけ設定して、必ずやり切ってみてください。
大きなことじゃなくていい。
「ご飯をちゃんと食べる」とか、「少し運動する」とか。
そこから人生は、確実に変わっていきます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次